PJベースの良さ、事始め

2017年9月30日土曜日

[C4-0] 音楽 [C4-2] ベース

ある日、突然「良さ」に気付いて、1本欲しくて仕方なかったPJベース。
当たりをつけたのは、Ibanez、TUNE、fenderでした。
数年前は中古と言ったらPJ、と言うぐらい溢れかえっていたのですが、ちょっと見ない間に随分減っているような……?
そんな時、ふとGrecoが気になり、PXB-100というモデルを見つけました。PXB-100は現行と当時物(90年代初頭頃)があり、当時物の方が全体的にスペックが上。もちろん、見つけたのは当時物。トラスロッドが限界という1点が気になり、買うか迷っているうちに売り切れてしまったので、仕方なく他のを探していたのですが……。
改めて探すにあたって設けた条件は下記の通り。

・スルーネック、もしくはセットネック
・リバースP(妥協可)
・フジゲン製作のもの

フジゲン製作、という辺りが最大のネック。自動的にIbanezになるかと思いきや、Ibanezはボルトオンが主力。難航すると思われたのですが……。
見つけてしまいました。PXB-100以上に魅力的な1本。Greco PXB-P2です。コレクターズコンディションと言っても差し支えないほどコンディションの良い1本を入手できました。



PXB-100との最大の違いはリバースPが採用されていること。微妙な違いですが、分かる人には分かる、というニクいヤツですね。ボディ材もパドゥークに変更されているようです。外見からは分かりませんが。
そして、現行にP2はありません。と、言うのも、実はこれ、プリンセスプリンセスのベーシスト、渡辺敦子さんモデルなのです。当時のGrecoのカタログにも掲載されていますね。
フジゲン製作、という条件はクリア出来なかったのですが、そんな事は些細なことなのです。画像を見て、一目でコレだ!と思った。それが大事なのです。(ぉ

さて、とても状態の良い1本ですが、やはり楽器は弾いてナンボ、鳴らしてナンボ。弦高を調整し、音を出して確認してみます。JJ配列とは異なるPJの音は、「その気になればなんでも弾ける。それでいてPJ固有の音」、という印象。
なるほどなるほど、と思っていると、デッドポイントを発見。2弦21Fで音詰まり。26Fを否定するようですが、ベースでそんなハイポジションを弾くことは稀なので、良しとしましょう。

しかし、それとは別に気になる点が。少し、演奏がシビアだ、という点。恐らく、Pがシビアさを助長しているのでしょう。各弦の音色のばらつきがあり、ダイナミクスレンジが広く、音色変化が機敏。もちろん、弦そのものの影響、というのも考えられますが、そこは一旦置いておきます。ダイナミクスレンジの広さは、ピックアップ由来のものでしょう。
ニュアンスが細かく出る、と言えば聞こえが良いですが、息を殺して弾くようなのはなかなかにストレスフル。そんなのは8弦だけで十分なのです。では、どうするか。音楽仲間にヒントを貰いました。
半音下げチューニングでもう一度試したところ……。シビアさが緩和し、ピック弾きでは独特なドライブ感が出るように!弦のテンションは下がっているのですが、テンション感に大きな変化は感じられません。気持ちテンション感が下がり、弾きやすい程度。しかし、デッドポイントは解消しませんでした。むしろ、2弦20Fにも発生しました。(えー)

なるほど。PXB-P2は「ダウンチューニング向きの楽器」のようです。面白い結果が出ました。ダウンチューニング向きの楽器もある、という事は知識として知っていましたが、体感するとでは全然違いますね。ピック弾きとの相性も良いみたいです。

ここ最近、PJベースが再び脚光を浴び始めているそうです。確かに、この音はバリエーションに欲しい音ですね。
特に、ピック弾きを多用するようなシーンでは積極的に使いたい感じ。ジャズベでも、プレベでもない、それでいて使いやすさのあるオンリーワンの音が欲しい時の選択肢1つとして適していると思います。